【連載】先代社長(祖父)から受け継いだ、藤塗装工業の「魂」vol.2『勘考する』創業の精神
先代社長である祖父の口グセは「勘考する」でした。
その話を小学校時代の経験をもとにさせて頂きましたが、今回は、実際に先代が発明に取り組んだことを紹介させて頂きます。
昭和55年出願という特許に関する申請書類のコピーが、会社の書棚には大切に残されています。
私がこの書類を見つけたのは、他の書類を探していた際に、たまたま目にとまったものでしたが、祖父が真剣に発明に取り組み実用化しようと取り組んだ情熱が伝わってくるようで、当時のことに想いを馳せたのでした。
そして、祖父が「勘考する」ことを心の底から大切にし、行動していたことが、あらためて自分のことのように感じられました。
先代は、自らの意志で藤塗装工業を起業しました。何もないところから一念発起して立ち上げた会社です。
まさに『勘考する』連続だったと思います。
お客様からの依頼に対して、「できない」と断らずに、「どうしたらできるのか」を日夜考えて、その時できる限り精一杯を工夫して仕事に取り組んできて今があるのだと思わずにはいられません。
私自身はつい最近まで、祖父の発明に関する申請書の存在を知りませんでした。もしかしたら子ども時代に聞いていたかもしれませんが、忘れてしまっていたのでした。
残念ながら特許は、その新規性が認められませんでしたが、決して、『勘考する』心までが、失われたわけではありません。
時代は変化します。お客様から求められること、必要とされる内容も変化していきます。その中で、先代から受け継いだ“変わらぬ心”があります。新しい仕事に対して、これからも「どうしたらできるのか」と『勘考する』する心意気で、お客様からの期待以上の価値を、わたしたちの手で創造していきましょう。